GTMのDTMで作曲な日々

GTMがDTMで日々作曲をしながら、発見したことをつづります。

作曲の作業スピードについて考えた

作曲の作業スピードについて、あたりまえなことを考えてみた

 

 今日は作曲ができた曲をひたすらミックスしていました。箏にフルオーケストラを入れたら、バランスを取るのに時間がかかります。 

 

 最近世間ではよく「生産性」という言葉が使われているように感じます。

 そのまま反映させて作曲で考えるなら、曲を早く作って、早く納め、たくさん売る、ということになるのでしょうか。

 

 悩ましいところです。5分の曲が5分で作れたらどんなにいいだろうかと、考えることがよくありました。

 

 結論から言うと、生産性を上げるには、音の調整も含めて全部、自分の納得できるところまで、丁寧に1曲を完成させていく、という方法が一番良いのではないか。最近曲を作りながら、そう思います。

 もちろん早くできたほうが良いと思います。しかし、一か所でも自分が納得しきれないところがあれば、そこは納得できるまで修正したほうがいいと思います。一点でも、もやもやした部分を残すと、自信をもって自分の作品を勧めることができないので、結果的にはうまくいかないのではないか。それに聞いてくださる人や使って下さる人に、良いものを届けられないことが、自分の中で不満を生み出しそうな気がします。

作曲はみんな遅い⁉

 以前、とあるきっかけで、現代音楽の分野でとても著名なある作曲家の先生に、作品を聞いていただき、お話をさせていただいたことがあります。そこで、その時色々悩んでいたこともあり、「私は作曲が遅いのです」というようなことをお伝えしたところ、「作曲が早い人なんていないよ」と、その先生がおっしゃいました。周りにいらっしゃった演奏家の方も、「そうだそうだ」ということをおっしゃっていました。

 でもその言葉とは反対にその作曲家の先生は、次々に新曲を発表しているように見えます。

 

 お話を聞いたその時はよくわからなかったけれど、今思うと、その先生が、ご自分の納得のいくところまで突き詰めて、一曲一曲を完成させていっているのではないか、という風に想像しています。それと、単純に自分で着想から完成まですべてを体験していくので、遅く感じる、というのもある気がします。そして長年作曲を続けて慣れれば、はたから見た時に早く作曲しているように見えるのではないでしょうか。

 私が今作っているのは現代音楽ではなくもっとポップな音楽です。だから芸術音楽ほど極限まで理想を突き詰めて自分の世界を表現する、という性格の音楽ではありませんが、だいたい原理は同じような気がします。

 

 当たり前のことかもしれませんが、これからも、自分の納得できるところまで、音作りを丁寧にして、1曲を完成させようと思います。自信をもって、他人に勧められるようなものを作りたいなと思います。でも早く曲を書けるようにはなりたいので、日々練習しています。

 目標のある人生は、楽しいものです。